10錠以上もあるとか…。

でもこれを飲まなきゃ、駄目なんだし…。


コクンと1つずつ飲んでいく。


(粒の薬は平気なんだけど…粉はいやなんだよね)


「全く…」


そらが粉の薬を水に溶かして、


「飲める?」

「…うん」


優しく渡してくれた。


「口付けで欲しかった?」

「いらないっ」


そらも時折意地悪そうに言うから。

私が凄く照れるのを知っているからこそ言うのだ。



「あ…このいなり寿司美味しそうだね」


私が言うと、そらもまじまじと見つめていた。