「まぁー…。

藍に呼ばれて正解だったか」


「え?藍に?」

「お前が屋上に逃げた、そんで危険だから見てやれって。

藍もホスト仕事で大変だけど、

あれでも仕事を早く切り上げてんだよ。

生きるための仕事よりも、

お前やあゆみを選んだんだよ。

そんな藍が強いと思わないか?」


本当に、

お兄さんといい、藍といい。

俺の周りには強い人が多い。


「…何も自分で、もう背負うな。

お前が弱ったときくらいは、俺や藍を頼ればいい。

だけどな。

女には弱みを見せんな。

男ならそれくらい、強さは持て」


「…はい!」

本当に、今日みたいな日を俺は何て言えばいいんだろう。