「…それで、見間違いかも知れないんだけど。

その近所の中心にいたヤツが…」


その藍が言った言葉は、ただ重く感じた。

信じがたいと言いたかった。


「…蓮っつぅヤツだ。

あそこは結構、荒れてるとこだったし。

俺等のとこでも名前は有名なんだ」


「…でも同じ名前だって…」


藍が見せた写真。

それがウソだとは言わせなかった。


「コイツが蓮に見えないと言い切れるか?」


私がいて、蓮が殴りかかっている。


「…コイツは、お前を傷つけて、それで写真を撮る。

その写真を、高値で売りつけるんだ。

裏の世界じゃ…強いって証拠になるから、結構有利になるんだよ」