「藍。駄目だよー。もー」
へらっと笑ったのも、つかの間。
窪野さんもすぐに、藍から離れると。
「…キミたち。店の常連さんだよね?もう店に来ないで。
あゆちゃんの前に二度と現れないで。
出なきゃ、俺がただじゃおかないし…」
窪野さん、顔物凄いですよ。
イケメン台無しです。
「…藍も許すつもり一生ないと思うし」
それを聞いた先輩達は泣きながら、立ち去ってしまった。
「はーぁ…。だからそらには危ないって思ったのに…」
「ごめんって。あゆちゃん、大丈夫?」
「えぇ。まぁ」
「大丈夫に見えるかよ。アホが」
「…だよね」
藍が怒ると、窪野さんがしゅんと頭がうな垂れる。
「俺、頭冷やしてくる」
窪野さんがそういって、とぼとぼといってしまった。