「「杏理ーーーー!」」


廊下を走りながら私の名前を呼んでいる結華。


「おはよ!」


私は教室の椅子に座りながら、急いで教室に入って来た結華に微笑んだ。


「「おはよ!...じゃなくて!聞いてよ!」」


私は渋々結華の話しを聞くことにした。


「「名前!」」


「はッ?」


慌てて息切れをおこしている結華の言葉は聞き取れなかった。


「「だから!名前分かったの!」」


「誰の?」


私の問いかけに結華はびっくりしていた。


「「だから!うちが昨日好きになった人の名前!」」


「本当!?」


「「うん!」」


結華は嬉しそうに私に微笑んだ。