彼の息が聞こえる。早く逢いたい。早く話したい。早く、早く……!!


 微かに、踏切の音がする。カンカンカン……。


 ねぇ、どうやったら君は振り向くの?


 君はつかみドコロのナイ空気のようで。


 ……でもさ、そうなのかもね。だって君にはカワイイ彼女がいる。


 わたしになんか目もくれない。




 当然……だよね。



 そのとき、君の叫ぶ声が聞こえた。



「おい、危ない!」



 カンカンカン……。踏切の音と混じる電車の音は気のせいだろうか。











 それっきりの話である。