「委員会の事なんだけど…池田?」



ずっと下を向いて、反応しない私を不思議に思ったのか…



滝谷君が私の名前を呼び、手を伸ばしてきた。





「さ、触らないでよ!!」



思わず大声でそう叫んでしまった。


周りの人達が、ちらちらとこちらを見て何か言っている。





「ごめん…なさい。」



呟く様にそう言い、私はその場を逃げ出した。





誰もいない教室に戻り、時計を見れば委員会がもう始まる時間。





戻ろうか、戻らないか…


迷っていた私に、また声がかかった。



「やっと、追いついた…」



私は気まずくて、再度逃げ出そうとする。



だが少し乱れた息を整えながら、滝谷君は私の腕を…



「ちょ…もう逃がさないからな?」





_____掴んだ。