「亜優、よく聞いて。」



私は弱りきった母の姿を捉え頷く。



母は死ぬ間際に私に言い聞かせた。





「貴方のその体質は、きっと亜優を困らせてしまう。」



「でもね。」と続け笑う。





「_____すれば、きっと貴方も…。」










ここからは、母が何を言ったかよく覚えていない。



覚えているのは、母は目を閉じてもう目を開けることはなかったこと。


それだけだった。





でも貴方に出会えて、私は母が言いたかった事に気付いた。



貴方に出会えて、私は変われた。



今まで、触れる事が許されなかった分。


触れる事ができなかった分。










_____貴方に、触れたい。