「梅田くん、気になるコとかいないの?」 突然の質問に、俺は回答に困った。 サッカーが一番すぎて、恋愛なんてものは縁がなかった。 そんなことを聞かれるなんて思ってなかった。 「え……いない。」 「そ、そうなんだ……。」 俺がいないと答えると、姫野は少し残念そうな顔をした。 そして、姫野は自分自身の指をニギニギさせていた。 何か言いたいことがありそうな雰囲気だけは感じ取った。