各クラスの名簿表が張り出された。


「1年2組か...。」


「ぅおぉっ!!また裕太とおんなじクラスだぞっ!!おっしゃぁぁぁ!!これでまた勉強に困るこたぁねぇな!!」



隣で騒いでいるのは、小学生の頃からの幼なじみの神崎来斗(かんざき らいと)。
来斗とはなぜかずっと同じクラスになる。
これが縁ってやつなのかな。


「いやぁ〜また裕太と一緒でよかったわ〜ほんとに!!改めてよろしくなっ裕太!!」


「あのさぁ、ほんとは勉強に困らないから嬉しいんでしょ?あと、毎回毎回そのノリいらないから。」


「なっ!!お前なぁ、この付き合いでまだそんな信用してねぇみたいなこと言ってんのか!!俺は悲しいぞっ!!それに、もしかしたら離れ離れになるかも~しくしくとか考えねぇのかよ!!?」


「...うーん...ないかな、別に離れ離れっていっても学校の中で会えるわけだし、そんな深く考えるようなことじゃなくない?」


「ったく~、また裕太はそうやって冷た.........ん?」


急に来斗の声が聞こえなくなった。
振り向いてみたら、来斗はある一点をチラチラ見ていた。

「来斗?」

「なぁなぁ!!裕太!!あの子達かわいくね!?なんかあっちもチラチラこっち見てる気が...♡」


「気のせいだよ、いるよねー自分を見てるとか信じて勘違いだったパターンのかわいそーな人。」


「なっ!!喧嘩売ってんのか裕太っ!!」


売ってはいないけど...


「ほーんと、裕太は変わってるよなぁ〜。」


「そーかもね。」


「開き直んじゃねぇっ!!(チョップ」


「...あーいたーい(棒読み」


「とても痛そうに見えないってか痛くしてねぇし!!」


「......。」


「はぁ...うっし!!そろそろ行くか〜!!♪俺たち今日から高校せーい♪」

変な歌を歌いながら少しスキップ気味な来斗の後ろを歩き、教室へ向かった。