各クラスの名簿表が貼りだされた。



「…1年1組か……。」


「あっ!麻衣とまたおんなじクラスだー!やっぱり私達ってすごい縁があるのかもね!」


隣で喜んでいるのは城島南海(きじま みなみ)。
小学校からの幼なじみで、何の縁か小学校からずっと同じクラスなのだ。


「また麻衣と一緒でよかったー♪改めてよろしくね麻衣!」


「…いつものことでしょ?毎回毎回そーやって嬉しそうにしてさ、律儀だよな。」


「また麻衣は夢のないことを言うー!もしかしたら別々になるかもーとか考えないわけ!?」


「…考えたことなんかない。別に同じクラスじゃなくても私に不便はないから。」


「もーまた麻衣は冷たいことを〜言う……」


急に南海の声が消えた。
振り返ると南海はある一点を見つめていた。


「南海?」

「ね、ね麻衣!あの人かっこ良くない!?イケメンだよ〜!♡」



は?イケメン?


「…あぁ、まぁ周りよりは見た目はいいかもなー(棒読み」


「絶対興味ないでしょ!」


あぁ、ないな。


「んもー麻衣はホント変わってるよね〜汗」


「うん、そーだね。」


「開き治んないでよー汗」



「ほら、もう十分見ただろ?行くよ。」


「えっ!麻衣〜!泣」


私は強制に南海の腕を掴んで教室へ向かった。