「着いたぜっ!富士島テーマパークッ!!」
バスが富士島テーマパーク前に着いた
…なんとか大沢がリバースせずに耐えてくれて良かった
今正喜が興奮している様でまだ入場してないのに、ハイテンションだ
子供だな
「でわ、私はチケットを持ってくるぞ」
会長はそういい、この場から離れた
「楽しみだねー!けいとん!私遊園地久しぶり過ぎだよー」
いきなり赤井が俺に抱きついてきた
「え?お前毎日行ってそうなイメージがあるのだが…」
「そうな訳ないよ!私、そんなに子供じゃないし!子供扱いして酷いなーけいとんはっ!」
赤井が顔を膨らましてこっちを向いた
「別に、俺はお前が行ってそうなイメージだったからつい言ってしまっただけだ」
「まぁー……けいとんがそういうから、今回はこれだけで許したるっ!」
そういって赤井は俺の頬をつねってきた
………まぁまぁ痛いな
しばらくして赤井が手を離した
「…なにいちゃいちゃしてんのよ」
大沢がジト目で俺の方を見ていた
「別にいちゃついてないし、赤井がやっただけだし」
「……はぁ、本人がいちゃついていないって思っても、他人から見たらいちゃついていると同然よ」
さらに平尾もジト目でこっちを見て、溜め息もつかれた
「市岡……くん………は………咲ちゃんと…付き合っているの……?」
「うんな訳ない!!!」
俺は即座に否定した
あんなやつと付き合ってたまるか…
「けいとん……」
赤井がなぜか俺をジト目で見てきた
「けいとんなんて……知らないっ!」
赤井はプイっとそっぽを向いてしまった
「……さすが鈍感」
絃弥がなにか呟いている様だが、声が小さくて聞こえなかった
ちょっと騒ぎになっていたその時
「みんな!チケット持ってきたぞ!」
会長が8枚のチケットを持ってこっちに走ってきた
みんなはチケットを受け取った
「よっしゃ!これで入場出来るぜっ!」
さっきの騒ぎを聞いていない子供が一番先に入った
「ちょ!待ってよ!」
それを追いかけるように大沢が続けて入った
「………」
その時、俺は赤井と目があった
「………プイッ」
赤井はすぐにそっぽを向いてしまった
………俺、何かしてしまったのか
とりあえず俺は富士島テーマパーク内に入った