放課後
俺はいつもより早く生徒会室へといった
生徒会室のドアを開けると、いつも最初に来る赤井ではなく、平尾がいた
「あら、市岡、早いわね」
「それはこっちの台詞だ どうしてこんなに早くきたんだ…?」
「私、昨日みんなに怒っちゃって、途中で帰っちゃったし、会うと気まずい雰囲気になっちゃうから……みんなが集まっている途中で来るよりかは、一番早く来たのよ」
平尾は愛想笑顔しながらこういっていた
その笑顔には無理があったに違いないと思った
「で、今日の放送聞いたぞ」
「聞いてくれたのね、ありがとう」
「昨日の俺らが出た放送、好評だったみたいだな」
「そうなのよ!リクエストやお便りがそのことばっかりで……大喜利もコーナー化する予定よ」
「コーナー化するのか…!」
「ええ、やってくれっていう声が多くてね………私ね」
平尾は今まで笑顔だったがいきなり表情を変えた
「昼休みの放送は私にとって大切な場所なの 自分じゃない自分になれるような場所 だからいつも教室ではあまりでしゃばらないけど、放送では思いっきりやっていける……そんな大切な場所なの でも星徒会のみんなが出るっていきなりいって…自分の時間を取られちゃった気がして……それで反対した訳」
平尾はそんなことを考えていたのか……
だから俺らが放送に出るのを反対し、昨日、怒った
昼休みの放送は平尾にとってかけがえのないものに違いない
「でも、今日の放送でみんなのお便り読んで気づいたの みんなと放送する楽しさ、をね♪」
平尾はさっきみたいな愛想笑いではなく、ちゃんとした笑顔だった
「まーった今度、みんなに放送に出てもらう予定よ♪」
「また出るのか…」
「別にいいじゃない♪好評だったし」
こんな会話を俺と平尾はしていた
…………気配が感じる
「キャッ」
俺が生徒会室のドアを開けると、赤井がいた
てことは…
「……聞いてたか?」
「………うん!」
蔓延の笑みで赤井は答えた
「そういうことだったんだね……」
赤井の後ろには絃弥がいた
「なぜ入らなかった……」
「この雰囲気で入れる馬鹿はいないでしょ?」
「二人っきりで……この状況……じゃね?」
赤井と絃弥がいった
確かにそうだが………でも………!
「お前ら………立ち聞きはやめろ!!!」


本日より立ち聞き禁止令が出たとさ