「はぁ……ちょっと痛い出費だな…」
俺は肉を食べれなくて落ち込んだ正喜にしゃーなしでお菓子を買ってあげた


しかも、1000円分


…………
最近お金が無くなってきて、今の財布にはもう1000円ぐらいしかなかった
………買いたい雑誌とかあったんだけどな………るこたん特集が……


そんなことはおいといて俺は二人と別れて、再びお肉売り場へと来た
するとそこには、大沢がいた
「よっ、大沢」
「あ、市岡」
「……なにしてんだ?」
大沢は両手に肉のパックを持ち、それを物色していた
「あー、私今回唐揚げを作ろうとしてるから、どんな鶏肉がいいかなって……」
よく見ると彼女の手に持っていたのは2種類の鶏肉のパックだった
1つは胸肉、もう1つはもも肉だった
「………ってそういや、あいつ…辻、見てない?」
「正喜がどうした?」
「い、いや………あいつさっきすごいスピードでこっちに来てたのみたから……」
「あ、あれか…」
「で、辻はどこにいるの?」
「すまんが近くにはいない なんか今落ち込んでる」
「落ち込んでる!?なんで!?」
「えーっと……かくかくしかじかだ」
「初めてかくかくしかじか使った人みた!?で、どうして!?」
俺は大沢にさっきの焼肉事件(?)のことを話した
「へ~…あいつらしいね」
「で、なんで正喜を探してたんだ?」
「えっと……あいつだと、どっちがいいか聞きたくて…………つの………もき…たいし…」
「?」
俺は大沢の最後の言葉の声が小さくて聞き取れなかった
「でもその様子ではあいつには聞けないから……うんじゃ市岡に聞くわ」
「ついでみたいなものかよ」
「別にそこにいたからいいでしょ?ねぇ、唐揚げを作るならどっちがいいかな?」
大沢はそういって手に持っていた2種類の肉を見せてきた
「う~ん……どっちでもいいんじゃね?」
「………」
大沢はその言葉を聞いて呆然としていた
だって……俺、料理は時々しかしないし、肉の種類もわかんないし……
「……役にたてなくてごめん…」
「別にいいよーこう返してくると予想してたし」
大沢はそういいながら鶏胸肉を元の場所に戻した
「…結局自分で決めたじゃねぇか」
「別にいいじゃないの まぁ、最初からあまり信頼してなかったし」
「うんじゃ、聞くなよ」
「ごめごめ~でも楽しかったよ、喋れて」
大沢はこっちを向いてニコッと笑った
「……まぁな」
「うんじゃね~」
大沢は手を降りながらレジの方へと向かっていった
大沢は唐揚げか……
やっと誰が何を作るのかわかったな………一人だけど