「待て!!」
「え?」
腕を捕まれた。
どうしたんだろう?
西越くんの方に振り返った。
「またはぐれんだろ。
一緒に行く」
「うん…」
「柳田、しっかりしろよ。
迷子とか高校生で普通ないからな!」
担任に言われ、恥ずかしくて俯いた。
「はい…」
「あと、西越にも気をつけろよ」
「え?」
どういう意味?
顔をあげて先生を見ると、にやにやしながら西越くんを見ていた。
「ッチ」
え?
西越くんだよね?
今の舌打ち。
西越くんを見ると、不機嫌な顔して先生を睨んでる。
「行くぞ」
アタシの腕を掴んで歩き出した。
多分、西越くんの担任のところだと思う。