祖母は気が強く、いつも母に辛く当たっていた。

私を妊娠していた頃、つわりが酷くて母は寝込んでいた。そんな時、祖母は、寝ている母を叩き起こし、「つわりは病気じゃないんだから、寝てないで、洗い物くらいしなさい!」と母を叱ったそうだ。

だから、母はつわりが辛くても横になれなくなり、無理をして家事をこなしていた。

そんな日々に耐えられるはずがなく、母は、父に、「お義母さんのことなんとかして!もう限界!」と父に訴えたことがあったが、父はめんどくさそうに「...分かったよ...。今度、注意しておくから。」と言うだけで、結局は何も助けてくれなかったそうだ。

その頃の愚痴は、大人になってからもしょっちゅう母から聞かされた。聞いただけでもゾッとする話だから、母にとっては結婚生活は地獄だったに違いない。



それでも私が生まれ、その二年後には弟も生まれた。

子供が二人生まれたにもかかわらず、祖母は母に辛く当たることをやめず、私と弟は、幼い頃から、両親と祖母が大声で口論する様子を毎日のように目の前で見てきた。

母は耐えきれず、私の目の前で号泣したこともあった。