ドキドキするのは、こういうシチュエーションだから?
ベッドの上に上半身裸でいるって、なんかちょっとイケナイ妄想とかしちゃうんだけど。
ありえないよ。
陽平相手に。
だけど、気持ちとは裏腹にドキドキは大きくなっていくばかり。
いやいや、何かのまちがいだよ。
そんな自分の気持ちにフタをした。
「空いてたら、一緒に映画観に行かない?」
恐る恐る陽平の顔に目を向ける。
陽平はビックリしたように目を見開いて、しばらくすると頬をポリポリ掻き始めた。
心なしか顔も赤いような気がする。
「……別に、いいけど。何の映画?」
「い、今流行ってる恋愛映画だよ」