まりあは芹沢君の名前が出たことに不思議がっていたけど、朝たまたま話してたらそういう流れになったと言うと納得したみたいだった。
「恋愛映画って、男同士じゃ行きにくいもんね~!」
なんて嬉しそうに笑っているのを見てホッとする。
芹沢君のことは全然バレていないみたいで、疑うそぶりなんて一切ない。
うまく誘えたことにホッとした。
それにしても、芹沢君とまりあってすっごくお似合いかも。
美男美女だし、うまくいけば理想のカップルになること間違いなしだよ。
あーあ。
まりあなら簡単に誘えるのにな。
昨日のことがなかったら、陽平も簡単に誘えたはず。
どうしてあんなことになっちゃったんだろう。
なんて思ってみても、今さらもう仕方ないんだけど。
「お~、三浦!はよー」
ーードキッ
クラスの男子から出た言葉に、思わずドキッと胸が高鳴る。
き、来た……。
「おっす」