深田さんのように泣くのも、諦めるって決めるのも、今のあたしがしていいことじゃない。
まだ、ダメ。
気持ちを伝えるまではダメ。
「気持ち……伝えなかったら、許さないからね……っ!」
深田さんはそれだけ言い残すと、そのまま走って行ってしまった。
その背中はとても寂しげで、胸が締め付けられる。
だけど目をそらしちゃいけない。
しっかり見届けよう。
風が吹き抜ける中、見えなくなるまで眺めていた。
深田さんには本当に頭が上がらない。
応援……してくれたんだよね?
って、ポジティブに捉え過ぎかな。
でも……ありがとう。
結果はどうなっても、素直になってみようって覚悟が決まった。
結果を怖がるのはやめる。
傷付くのを怖がってたら、何もできないから。
伝えることが大切だと思うから。
深田さんみたいに、強くなりたい。