「とにかく、行こうぜ」
えっ……?
行く?
どこに?
聞く間もなく、法山君はあたしの手を掴んで引っ張った。
あまりの勢いに反動で立ち上がらされ、法山君はそのまま教室を出る。
そして、そのまま強引に階段を下り始めた。
ええっ!?
ど、どこに行くの……!?
「ちょ、ストーップ!」
あまりにも強引な法山君に、頭が付いて行かない。
「どこ行くの?」
「おごるって言っただろ?ジュースでいい?」
「えっ?いや、いいよ」
「いいから付いてきて」
「いや、あの……っ」
「いいから!」
必死に否定するも、法山君の強引さは変わらない。
どんどん引っ張られて、結局自販機の前まで連れて来られた。