なんとなく気まずくて、教室には戻らずに階段を駆け上がる。



わかってる。


まりあは悪くない。


本当のことを言われて、ひがんでいるのはあたしの方だ。


そう……ただの八つ当たり。



だけど、まりあには。


まりあにだけは、あたしの味方で居て欲しかった。



あたしの気持ちをわかって欲しかった。



ズルいかな、あたし。


心が狭い奴かな。


最低、だよね……。


まりあを傷付けちゃうなんて。



「はぁはぁ」



猛ダッシュでやって来たのは屋上のドアの前。