そう言った陽平の顔は、傷付いているようだった。



真剣な面持ちに、喉元まで出かかった言葉が激しい痛みを伴って胸にストンと落ちる。



「聞かなくても、愛梨の気持ちはわかってるから。だから、これからも友達な」



友達……。



「あ……うん」



そう言い切られてしまい、あたしは自分の気持ちを伝える術を失ってしまった。



胸が苦しい。



ねぇ……あたしのこと、どう思ってるの?


期待しちゃダメ?


陽平の優しさに、カン違いしちゃいそうになる。


優しくされる度に期待する気持ちも膨らむんだよ。



「よっしゃ。花火するか!ほら、火点けてやるよ」



「……うん」



明るく笑う陽平に向かって花火を差し出す。