「花火買ってないだろ?スーパー寄ろうぜ」
「うん、だね」
ニッコリ笑うと、陽平も同じように笑ってくれた。
優しい微笑みに胸の奥がキュッと締め付けられる。
「そういえば、俺もうすぐ誕生日なんだけど」
「えっ?あ、そうだね。なに?プレゼントの催促?」
「バレたか」
「毎年あげてるじゃん」
「お菓子は誕生日プレゼントとは言わねーからな」
「あげるだけマシでしょ?モンク言わないでよ」
でもまぁ、さすがに今年は何か物をあげようかな。
何がいいかな?
なんて、真剣に悩む。
うむむ。
公園に行くまでにある近所のスーパーに入って、花火コーナーを探した。
「うわー、いっぱいあるね!迷うな~!」
どうしよう。
こういうのを見ると、どうしてもテンションが上がっちゃう。
「やべーなー!」
それはお祭り好きの陽平も一緒だったみたいで、子どもみたいに目を輝かせている。
「どれがいいかなー?みんな、どんなの持って来るんだろう。まりあに聞いておけば良かった~!」
「ぷっ、楽しそうだな」
「えっ?」
ニコニコしながら品定めをしていると、隣からクスクス笑う声がして振り返った。