腕に全神経が集中しているみたいに熱くなって、繋がった手に力が入った。
「え、あ……悪い。思わず繋いじまった」
「あ、ううん……!」
気まずそうにあたしを見た陽平は、慌てたようにパッと手を離した。
目を泳がせながらちらちらとあたしを見て、明らかに動揺しているのがわかる。
「ぷっ」
あまりの動揺っぷりに思わず笑みが零れた。
「な、なに笑ってんだよ?」
「陽平が動揺するなんて珍しいからさ」
「はぁ?動揺なんてしてねーし!」
強気に言い返してくる陽平はいつもの陽平で。
「してたじゃん!ウソついてもダメだし」
「してねーよ!」
「またまたー!」
そんな陽平を見てたら、あたしにもいつもの調子が戻ってきた。