「俺は足の骨が折れたんだぜ?謝って済む問題じゃねーだろ!どう責任取ってくれんだよ!?」



うっ。


ヤバい。


この人、完璧キレてる。


あまりの迫力に、あたしは思わず後ずさる。


どうしよう……。


すると、陽平があたしの手をギュッと握ってくれた。



「人間の骨がそんな簡単に折れるわけねーだろ?これ以上言うようなら、俺も黙ってねーけど?」



「あ?クソガキが生意気言ってんじゃねーよ!俺はその女と話してんだよ」


銀髪の男は陽平の肩を思いっきり押して、ジリジリとあたしに歩み寄って来る。


陽平の手が離れた瞬間、一気に不安と恐怖が心を支配した。



や、やだっ。


ちょ、ちょっと待ってよ。


っていうか、普通に歩いてんじゃん。


足の骨が折れたんじゃなかったの?



「コイツ、よく見ると可愛いし。体で責任取ってもらうとするか」



恐怖で唇を噛み締めるあたしの耳に、衝撃的な言葉が届いた。



か、体って……?


バッと顔を上げてその銀髪の男を見る。



不敵な笑みを浮かべて笑うその顔に、背筋がゾクッとした。