「そんな顔で見んな!」
かずきの片手に視界を奪われ、真っ暗になった。
「本当はゆずきにあげるつもりだったんだよ!
急に来て、ラッピングしてるの見られたから恥ずかしかったんだよ!」
だぁー!と言って、ガシガシと頭を掻いてる音が聞こえる。
「…嬉しい」
かずきは私の為に、クッキー作ってくれてたんだ…。
「でも、昨日の一言はさすがに傷ついたー!」
かずきの片手を顔から退けて、かずきの頭をポカポカ叩く。
「あれは照れ隠しだ!知っとけバーカ!」
「なっ⁉︎バカって言った方がバカなんだからね!バーカバーカ」
「うっせェ。バーカ」