ガチャーー



「ただいま〜」



「おかえり」



あの後、質問攻めにあったのは私で…



しかも、爆弾を投下した本人は見て見ぬふり…



ひどくない?!



思わず、ムッとすると



「どうした?朝のこと怒ってるのか?」



「怒ってないですけど…なんで質問攻めにあったとき助けてくれなかったんですか…」



「ごめんごめん。焦ってる由愛がかわいくてもっと見たくなっちゃったんだよ」



「……………」



「そんな拗ねるなって」



「別に拗ねてません…けど…」



「けど?」



「どうしていきなり転勤なんて…」



私はソファーに体操座りをして聞いた



「そのうち、バレることさ。バレたらどちらかが違うところに行かないといけなくなるだろ?」



「はい…」



「俺は、久しぶりに母校に来たお前を違う学校に行かせたくなかったんだよ」



「なんでですか…?」



「あんなに楽しそうな所みたらそう思うよ」



そんなに楽しそうにしてたんだ…



「私のため…?」



「そうだよ。俺はお前か自分のためにしか動かない」



「工藤先生…」



うれしいはずの言葉なのに、私の心の中には不安がまだ残っていた



「どうした?まだなにかあるのか?顔が曇ってる」



顔に出てたんだ…