「明日はテストです。
3年生はこの夏が勝負なのでしっかりと勉強してくださいね」



俺たちの担任
篠塚(しのづか) 珠子(たまこ)

もう60近いばあちゃんだ。





理事長の親戚らしく
俺たちみたいな不良も全然怖くないらしい。

干渉もそこまでしないし
何て言うか"楽"だ。





「明日テストか~
結羽と大河は倉庫で徹夜だね」

千尋が笑いながらそういう。


普段こうやって自然に笑えるのに
女の前だったり大人の前になるとどうしても作り笑いをする千尋。

色々家庭の事情だったりするんだろうが、こいつが話すまでは待つと決めた。




「また教えてやらねぇとなんじゃねぇのか?」

「結羽はいつも聞いてくるもんね~」

「大河は教えても無駄だがな」

「理解力に乏しいもんね~ハハ」