「お、おはようございます!」

彼女は少し立ちにくそうにしながら、言った。

「おはよう……」

少し小声で言った。久しぶりに人に言ったからだ。 

「あの、どこに行くんですか?」

「この先に一度お世話になったところがある。そこで、色々そろえる。」

「もう一つ聞いてもいいですか?」

まだ聞いてきた。
 
「それ、昨日助けてもらったときから思ってたんですけど、なんですか?」

「え……。剣だけど。」

「けん……?」

「知らねーのか。こういうのだよ。」

俺は仕方なく、袋から出した。

「わぁ……。」

初めて見るのか?それとも知らないのか…。


「ほら、日が暮れるまえに行くぞ。」

「はいっ!」