村に着くと、

「ヤノウじゃないかー。」

シワが深くはいったおじさんが笑顔で出迎えた。彼は村長だ。

「久しぶりです。お土産もってきました。」

すると、ヤノウはわんこから飛び降り、木のタルをだした。

「貴重な天然水らしいですよ。お酒などに使ってください。」

「いやぁ~、ありがとう。ところで、そちらは?」

ユアがわんこから降りている最中だった。

「ユア。ちょっと訳あって一緒に旅をすることになったんです。」


「お!ヤノウだ!」

「久しぶり~。ヤノウくん」

次々とやってきた。少し懐かしかった。

「ユア、ここが俺が一番長く滞在して、お世話になった、ハランダ村のみんなだ。」

ユアはとりあえずお辞儀をした。

「かわいい~」

と、一人のおばさんは言った。

「ナタおばさん、彼女をお風呂に入れたりしてくれませんか?あと、髪とか…」

「いいよ~。もー、綺麗にしちゃうから♪さ、こっちへおいで。」

ユアは少し怖がっていたので、

「この村に悪い奴はいない」

と、囁いた。

「は、はい!」

緊張がとけたのか、走ってナタおばさんのもとへ行った。