「あ、蒼斗クン!??」

バイクから下りていた蒼斗クンは、あたしに手をひらひらと振っていた。


「な、何で?」

「さぁ?」

「ちょっと行ってくる!」


慌てて教室から飛び出した。



―…。

「ねぇよかったの?」

「んあ?」

「妃鞠をアイツのとこに行かせて」

「よかったも何も、もう俺のモンじゃねぇし」

「ふぅん…」





校庭に着くと、蒼斗クンはお弁当を渡してきた。


「あ、忘れてた…」

「でしょ?だと思った」

「え。1度家に帰ったの?」