私の名前は、まどか。


誰かにイジメられてるとか、誰かをイジメてるわけじゃない。


ただただ、ごく普通の高校一年生。


ただ、クラスで目立たない。それだけ・・・。


と私は思っていた。


希望を胸に進学した学校だけど、今じゃただのつまらない場所。


人気者になりたいとかそういうわけでもない。


自分でもよくわからないけど、多分私は人生をつまらないと感じてる。


鏡に映った曇った自分・・・。重そうな制服に身を包んだ自分・・・。


これから又、同じような一日が始まる。




階段を降りると、小言のようにお母さんがつぶやいた。


「まったく、高校生として恥ずかしくないのかしら・・・」


私はそんなため息交じりに小言を言うお母さんの言葉を無視した。


「早くご飯食べなさい。」


お母さんは私に背を向けたまま言った。


最近はお母さんとも滅多に言葉を交わさなくなった。


「・・・行ってきます。」


私はそうとだけ言って家を出た。


そんな私をお母さんは呆れた目でみているだろう・・・。


いつからお母さんは私の目を見て話してくれなくなったんだろう。


もぅ、ずいぶん前からだったよね。


私は愛されていない。そう思うと自然と母親に目をあわせられなくなった。