もう過去に
捕らわれたままじゃなくて、

前を向いて
過去を思い出に変えないといけない…




「…っ」

「日向?!」


クラッと眩暈がして
日向が近くの柱に手をついた。

慌てて沙奈が日向に寄り添って、
日向の肩を支える。


『…行くの?』



「…っ、は」

「日向、大丈夫!?」



額に汗が滲む。

ドクンドクンと脈が速くなった。