画面を見ると
メールが1件届いていて。


“6時にK駅でね”

とシンプルな文章。

了解、と短く返事をして
スマホを再びポケットへ戻した。


K駅はこの区内から
電車で30分ほど行った所にあって、

俺がここに戻ってくる前に
住んでいた街と、

この街のちょうど間にある駅だ。


「早く学校終わればいいのに…」


俺から小さく漏れた声。

視線を再び窓の外へと向けた。