「よし!じゃぁ、今日は帰りにカラオケ行こっか!」

「え?」

「なんかパァ!!とやりたくない?」

「はは、そうだね!」


だから私は、

自分なりに自分の気持ちと
宮崎くんの気持ちに

向き合っていこうって思ったんだ。



「あれ、伊吹?何ボーッとしてんだよ。飯冷めるぞ」

「え、ああ…」

「どした?外なんか見て」

「んー?…や、なんか懐かしい気持ちになってた」

「は?」


真っ赤になったもみじが散り始めて、
季節がまた動きだそうとしてたこの時、

時間が止まったままだった
私たちも何かが動き始めようとしていた。