キーンコーンカーンコーン…


ガタタ…

午前中の授業が終わる
チャイムが鳴り響いて、

一斉にみんな立ち上がる。

先生に向かって礼をした後、

聞こえたのは
クラスメイトの声だった。



「伊吹!一緒に飯食おうぜ」

「おー」

「お前、昼何?」

「購買」



男子と話す日向くんへ
自然と向く私の視線。

もうあんなに打ち解けてるんだ…


胸がきゅうっと
締め付けられてるように苦しい…

私は逃げるように、


「ちぃちゃん、行ってくるね」

「あー、そっか。行ってらー」


教室から飛び出した。