「私、さっき日向くんと普通に話せたよ」

「え?」

「緊張はしたけど、クラスメートとして接したつもり。少しずつ、こうやって前を向けたらなって思った」

「…そっか」

「うん」



ニコリと笑う唯を見て、
少しだけホッとした。

あんなに泣いて抜け殻になったような
唯を見たのは、

初めてだったから
少し不安だったんだ。


唯がこうやって笑っていられるのは
宮崎とかいうあの男のおかげだと、

思っていいんだろうか…