「…俺はてっきり、川平の告白で田中さんが自分の気持ちに気付いたんだと思ってた」
え、そうだったの。
……まあ違う意味では気付いたけどさ。
「あの日…夕食を川平の家でご馳走になったんでしょ? 何も言われなかったの?」
友也に、ということだろう。
言われたのは言われたけど、やっぱりそれは告白のことは気にしないで欲しいということと、またちゃんと告白するってことだ。
友也がそう言うなら…と、私は承諾したわけだけど……。
「……あ」
そういえば。
菜々もだけど、あの日友也に三鷹くんの事をどう思ってるのか聞かれたんだった。
…友也はその質問を取り消して帰ってったけど。
三鷹くんは怪訝そうな顔で私を見る。
「何?」
「いや……」
「…?」
「……………………」
……聞いていいのかこれ?
と、私はゴクリと唾を飲み込んで三鷹くんを見上げた。