「ねぇねぇ! 波佐くんってあんなに影薄かった人!?」
「いきなりどうしてこんな……しかも超イケメン」
「下の名前で呼んでもいい〜?」
大勢の女子の質問。
優くん、答える隙なさそ……
そう思っていると、いきなり優くんが口を開いた。
「ごめんね。下の名前で呼んでいいのは彼女の山中さんだけなんだ」
それと同時に、私の腕を引っ張ってみんなの前で私を抱き寄せた。
「え!? 山中さんが!?」
「ウッソ、私狙ってたのに〜!」
「彼女だったの〜?」
などなど……。
ていうか、優くんも優くんだよ!
みんなの前でそんなこと言うから、女子の視線が痛い。