「ゆ、うくん……?」
そこには走って来たのか前髪が乱れて、メガネを外した優くんがいた。
息、切らしてる……。
「さっき様子がおかしかったからどうしたのかと思って……」
まさか、走って私のこと探してくれたの?
「……あははっ。ごめんね。心配かけちゃって、少し頭が痛くて」
優くんの優しさに胸が痛くなった。
「保健室行く?」
確かに今教室に戻っても、さっきの柊くんや奈々の顔を思い出せば、行きづらい。
「うん…。そうするね。優くんは教室に戻ってていいよ。ありがとね」
優くんにお礼を言って、保健室に向かおうとすると
──ぎゅっ
へ?
なに?
この状態。