さっき人とぶつかったけれど、ぶつかったのは髪のふわふわした可愛い男の子。

チラリと前に立つ波佐くんを見た。


すると、波佐くんはメガネを軽く取った。


え……?

「わわ、さささっきぶつか…「これは2人だけの秘密。ね?」


私の言葉を遮るように、波佐くんは人差し指を私の口元へ軽くタッチした。


さっきのぶつかった相手が波佐くんだったなんて。

通りで同い年なのに見たことないわけだ。


少し高鳴る鼓動を誤魔化すように話を続けた

「ど、どしてそんな格好してるの?」


「俺ね、人の目が怖いんだよ」

「怖い?」