「げっ……!?」

「俺にウソつくなんていい度胸だな?」


いやいや、お前なに様だよ!

「フッ。俺様かな」


なぬ!?

こいつ私の心読んだな?


「お前がバカなだけだ」


まさか、私声に出してたりして?


「今頃自分で気づくの? ウザいほどバカだね」


いやいや、君のその笑顔の方がウザいです。


ていうか、

「私は貸してもらった教科書返そうと思っただけですー」

イーッ! と口を前に出して言ってやった。


「フッ。なのに人の髪触ろうとしてたの?」


教科書を私の手から奪い取ってニヤニヤする西垣くん。


「してないし! それより、西垣くんの下の名前“はすくん”って言うんだね」


「は? お前ばか? あぁ、悪り。元からだったな」

「ちょ、ならなに……「れん」

「れん?」

「ん」