「お前、誰にも言うなよ?」

寝転がっていた体を起こして座る西垣くん


「実はこんなんだった、って?」

「テメェ、言ったら覚悟しとけよ?」

背中がゾクリとした。


「西垣くんはどうしてその…二重人格なの? どうして隠すの?」

なんとなく、聞いてみたかった。

「うっせぇよ、チビ。お前には関係ねぇ」


「なっ!? 私のコンプレックスを」

「フッ。ざまぁみろ」



誤魔化して話を続けたけれど、私は見逃さなかった。






一瞬西垣くんが少し悲しい顔をしたのを。