「クク……っ」
隣から笑いを堪えてる声が聞こえる。
蓮しかいない。
私と蓮はまた、裏庭へきた。
「なに笑ってるの?」
「いや、別に……?」
とか言ってまだ笑ってる。
「もう! なによ」
「口にチョコついてんぞ」
「え!」
必死に手で口を拭いた。
「まだついてる」
「え、ウソ。とって」
「わかった」
そう言うと、私がさっきからずっと持っていたチョコを取り出して、そのチョコを口につけてきた。
「わ。なにつけてるの!」
「だって、元からついてなかったから、つけてみたくてさ」
はい!?
蓮って意外と
「……幼稚」
「うっせ。チビ」
「チビって言わないで! バカ」
そんな言い合いをしていると、
「もーらい」
と嬉しそうに、私の手からチョコを奪った。
「あ、それ私の!」
「正確には俺のだろ?」
「……仕方ないから、あげる」
とか言ってる私だけど、ほんとはあげたかったんだ。