「……?」


「花梨の事、頼むよ」

なんだよそれ。


「ごめん、俺には無理だ」



「……そうか、話はそれだけなんだ。そろそろ帰ろうか」


「そうだな」


ごめんな。

悠真……。


帰り道、俺と悠真は信号を渡った。


その瞬間。

──プップー


車の大きな音が俺らの方へと近づいてきた。

トラックだ。


ウソだろ……!?

酔ってるおっさんだ…。


信号は青なのに、止まる気配のないまま、こっちにくる。


俺はトラックに近い側で、逃げようとするにも、足が動かない。


ただ、トラックを見つめた。


あぁ、もうだめだ……。


そう思った直後、俺の体は、後ろから肩を引っ張られ、後ろへと倒れた。


──キュキュっ……ドン…!


え……?