3限目の予鈴が鳴った。


すると、西垣くんはそっと席を立った。

手には鞄を持ち、廊下の方へと進んでいく。


あ…また帰っちゃうんだ。

私が話しかけたから…?


西垣くんの事を考える度、胸が苦しかった。

私は机に顔を伏せ、誰にも気づかれないように、声を押し殺して泣いた。



意識もだんだん…遠ざかっていった…