次の日、珍しく西垣くんは寝ていなかった。

でも……。

いつもと違うということは、誰もがわかっていた。


女子のみんなは、ヒソヒソと友達同士で話している。


「西垣くん、なんか冷たくなってない?」

「だよね。それウチも思った。」


「いつも無口だけど、今日は特に冷たいよね。なにかあったのかな?」


なんて口々に聞こえるけど、最終的にはみんな、「そんなところもカッコいい」なんて言って、キャーキャー言う。


なにか、変わったことがあったか、

そう言われれば、1つある。


それは、前みたいに目が1度も合わないということ。


話したい。

それから謝りたい。


そしたらまた、意地悪してくれる?

いつもみたいに……。