フラフラの足で、学校へたどり着いた。

奈々がいつものように私に近づいてきた。


「蓮菜、おっは……ってどうしたのその目!!」

奈々は私の目を見るなり、ぎょっとした顔をした。


昨日泣きすぎたせいで、朝鏡をみると、目は腫れていた。

「いや……ちょっとね」


「ね、蓮菜」

「ん?」


「なにか悩んでることがあるなら、私にも相談してね」


その言葉に私は救われた。

「ありがと。奈々」


朝の予鈴が鳴り、席についた。

前のドアから、先生が入ってくる。


私は、ちらりと左の席を見た。


机に顔を伏せ、寝てる……。


西垣くんの顔みると、胸がぎゅっと締めつけられた。