優くんはそんな人じゃないって、ちゃんとわかっているのに……。

私、深く考えすぎかな?


「そうだね。行ってみよ」


「じゃあ…」

そういって優くんは私の手を握った。


いきなり、西垣くんの顔が浮かんだ。

“俺は、別にあいつのこと好きじゃねーし”


わかってる……。

だけど、何度も思い知らされる西垣くんのこと。


西垣くんのことを考えていると、優くんの足が止まった。


「蓮菜、ここだよ」


──ガラ