「あ!ちょい忘れ物」


移動教室で他の教室に向かう途中、
教室に忘れものしたことに気付いた。


「ええ?早くとってきなよっ」

「ごめん、先いってて?」

「りょーかい!」


ゆりはあたしに軽く冗談で敬礼して小走りで駆けていった。




あたしはUターンして
軽く小走りで教室に向かった。
そして机の中にあった忘れ物を
とった瞬間,



♪きーんこーんかーんこーん



チャイムが学校中に鳴り響いた。

「げっ!授業始まったじゃん」

軽く舌打ちをして、急いで他教室に向かって走った。



そして、渡り廊下を通りかかった時

ふと屋上に目をやると、




彼がいた。




これがあたしの

恋のはじまり─